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    日本玩具博物館所蔵 戦前の神戸人形

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    日本玩具博物館所蔵 戦前の神戸人形

神戸人形とは…神戸人形は明治の半ばに生まれたと言われる、小さなからくり人形です。

台についたつまみを回すことで、人形がお酒を飲んだり西瓜を食べたり滑稽に動きます。

カタカタという音も耳に楽しい、神戸生まれの他に類を見ない人形です。

はじめの頃は「お化け人形」とか、布引の滝の茶店で売られたことから「布引人形」と呼ばれたこの人形、明治末期に当時の皇太子(大正天皇)が購入、その頃から「神戸人形」という呼び名が定着したと言われています。

素朴な郷土玩具というよりも、趣味の工芸品といった趣で、高価だったこともあり、日本人よりも神戸を訪れた外国人が多く買い求め、海を渡り海外でコレクションされました。

しかし第2次大戦後、当時の作者「小田太四郎」の死去により製作が途絶え、廃絶します。

昭和34年頃、郷土玩具愛好家たちが復興に乗り出し、加古川市の数岡雅敦氏(数岡喜八)が神戸人形復活を成し遂げます。

その後、戦前より小田太四郎の神戸人形を取り扱っていた元町の玩具店「キヨシマ屋」、三宮センター街の民芸店「神戸センター」も独自の神戸人形の販売を開始、神戸人形は神戸の街に蘇りました。

神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア’81)会場で神戸人形が販売され、人気を博した神戸人形でしたが、1995年の阪神淡路大震災により販売店が被災、いつしか神戸の街から再び姿を消しました。

その後、神戸人形を多数所蔵し研究に取り組む日本玩具博物館がオリジナルの神戸人形を企画、復刻。しかしその製造も途絶えてしまいました。

2015年よりウズモリ屋が製造を始め、神戸人形の普及に努めています。