10月から作り始めた干支神戸人形「辰」、11月いっぱいで160個ほど出来上がりました。
あと50個くらいは作ることになると思います。
大量生産といっても手作業で部品を一個一個作っていくので、来る日も来る日も同じ部品の加工。
これはクランク。神戸人形の車ものに必ず入っている機構です。
古作の車ものはこのクランクが壊れているものがよくあります。
木目の関係で折れやすい向きができてしまうんです。
中には金属で作ったクランクもありました。
いろんな作者がどうしたら壊れにくいか首をひねって作ってたんですねえ。
少しでも丈夫にと、今回この部品はカシで作りました。
クランクの可動部分に蝋引き。溶かした蝋を塗っています。
摩擦が多いと車輪が回転しませんから、この部分は正確に作らないといけません。
これは辰の舌です。最初にベースとなる形をいっぱい作っています。
背びれ。
レンコンみたいですけど車輪です。
古い神戸人形の車輪は、同心円状の凸凹がつけてありますが、今回は割愛。
手が込みすぎると大量生産が難しくなります。
干支神戸人形はウズモリ屋の他の神戸人形に比べ低価格帯で、神戸人形を知らない人にも手に取ってほしいということから7700円に設定しています。
ですから、凝りすぎずシンプルなものにする必要があります。
それでも、神戸人形らしい仕掛けやユーモアを感じてもらえないといけません。
物足りなさを感じられるととても残念ですから、そのあたりの塩梅は難しいです。
それからもう一つのテーマとして、12体で神戸人形の色々な様式を網羅できるような物になればと思っています。
箱に乗ってつまみがついているのが一般的ですが、それだけではない、神戸人形のいろんな魅力を紹介したい。
でも、もうあと5種類ですから、だんだん考えるのが難しくなってきそうですね。
あくまで目標、ということにしておきましょう。
あんまり言うと作者が半泣きのようだ。
「辰」は12月1日から販売いたします。
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(担当 守津)
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